DMPとは

DMPとはユーザーに関するデータの収集や蓄積、統合、分析を行うプラットフォームのことで、Data Management Platform(データ・マネジメント・プラットフォーム)の略語のことです。

DMPは機能により、パブリックDMPとプライベートDMPに分類されます。

プライベートDMP

企業が独自で蓄積したデータを運用するためのプラットフォームです。自社の顧客の購買行動や会員情報などから分析してマーケティングに活用するために利用されます。一人一人の顧客に合わせたマーケティングができます。

パブリックDMP

第三者利用を目的に収集され蓄積されたプラットフォームのことです。他社の購買データや行動などを蓄積しておくことで、この情報を使って分析したことを他社に提供できたり、自社の新規顧客獲得のための分析に使われます。

DMPとCDPとの違いは?

DMPを調べていて、DMPとCDPは何が違うのか気になったので調べてみると、その違いは設計思想にあるということがわかりました。

DMP はセグメント( 同じグループに分類された集団 )を意識した設計なのに対して、CDPは個人まで意識された設計思想です。例えば、ある特定のグループ 40代の主婦ということが分かっていれば、このセグメントに対してそろそろ健康に気遣う年代の女性だから健康器具の広告を配信しようという一連の流れには、個人の「氏名」「生年月日」「住所」までの個人情報は必要なくDMPでこと足ります。以下に設計思想の違いをまとめます。

●DMPは、企業が保有するあらゆるデータを収集・蓄積し、活用しやすい形に統合・セグメンテーションするという設計思想

●CDPは、実在する個人のデータを集積させ、個人プロファイルを精密に、リッチにしていくという設計思想

しかし、より踏み込んだ広告を行おうとする場合は実在する個人のデータに紐づけて行うCDPが重要になってきます。例えば、 誕生日が4月10日生まれでという情報がわかっていれば、誕生日が近くなってきたので、お祝いにこんな商品はどうですかとか、住所が分かっていれば、健康器具もいいですが近くにこんなオススメのフィットネスクラブがありますよといった広告をすることができます。

ここまで調べていて、プライベートDMPとCDP( Customer Data Platform ) 「顧客情報基盤」は同じような意味なのではないか?と思ったので何が違うのか気になったので調べてみました。どちらも「企業データの収集や蓄積、統合管理をするためのプラットフォーム」のことで、機能としては大きな違いはなく、ほぼ同義として扱われているようです。

違いは、DMPというプラットフォームは2012年ごろから登場し、 CDPはDMPよりも後の17年ごろに登場した用語です 。 プライベートDMPよりもCDPの方が、目的がより明確化され顧客管理に特化しているということがわかりました。

DMP市場

当初の市場規模自体はそれほど大きくなく、 調査会社アイ・ティ・アール(ITR、東京・新宿)の15年の調査でも14年度実績は10億円程度でした。

調査会社アイ・ティ・アールが19年2月に発表したDMP市場のパブリック、プライベート別の市場規模推移。18年度以降は予測値。

上記の棒グラフを見ると、将来的にもプライベートDMPの市場の方がパブリックDMPの市場に比べて伸びるという予測がなされています。

将来的には、ある程度のグループ分けされたセグメントに対して同一の広告を載せるのではなく、個人の情報を蓄積、分析して個人一人一人に対して最も効果的な広告が表示されていくことが重要だと思っています。

広告については、Web上の広告だけでなく、例えば最近よく見るようになったタクシーの中での広告表示についても考えられます。現在は、おそらくタクシー内の広告は誰が乗車しても同じような広告が流れているかと思います。しかし、今後はタクシー内で防犯のために取り付けているカメラから乗車している人の顔を撮り、AIが何歳ぐらいで性別は男性か女性かを判断することで、より効果的な広告がなされていくのではないかと考えています。されにそれが発展し、料金決済が自分の顔でできるようになる未来になれば、完全に個人一人一人の情報が分かっている状態のためタクシー広告も個人に適した広告になっていくのではないかと考えています。

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